抜髄とは歯の神経を抜くことです。歯の中にある神経を”歯髄”といい、歯の中の空洞、歯髄腔（しずいくう）の中にあります。この中に血管や神経が入っていて、この神経を抜くことを抜髄といいます。
歯の神経の先は象牙質に入り込んでいて歯を再生させたり、異常を伝えてくれたり、歯の強度を保ってくれます。
しかし、抜髄することによって歯の再生能力は失われ歯の寿命は短くなります。

1.なぜ激痛が起こるのか
虫歯菌が歯の神経近くまで入り込むと抵抗しようとして歯髄腔内に炎症反応（腫れなど）が起こり、白血球を含む血液の量が増えてきます。
増えた血液が歯髄腔内で歯の神経を圧迫して痛みがでます。

2.痛みが強いときに麻酔が効き難い理由
麻酔は血液の流れにのって神経に到達し、効果を発揮します。
しかし、痛みが強いときは歯髄腔内に血液が溜まっていて、血液の流れが止まっています。その為、麻酔をしても歯髄腔内に到達せず、効き難くなります。

3.抜髄をしても痛みが残る理由は？？？
抜髄をしても痛みがなかなか取れないときは歯の根っこに神経が残っている場合です。
抜髄当日は血液が充満して根の長さを測る機会が細かな部分まで測定できない為、神経の一部が残ってしまうことがあります。
また、神経のはいっている空洞は複雑に分かれているため、神経を取る際に大きな空洞の神経を除去したあと枝分かれした神経の部分は薬で消毒をします。
その為、薬が効くまでは痛みが続くことがあります。

4.抜髄した後、噛むと痛い
歯髄腔の炎症反応が根の先から、歯根膜まで広がっていると抜髄した後に噛むと痛くなります。
抜髄後はその歯で噛まないようにして安静にすると3～7日で痛みが和らぐことが多いです。

5.抜髄した後の処置は？？
歯の神経が残っているときはできるだけ歯の神経を残す治療を行います。
しかし、抜髄後は歯ができるだけ割れないようにするという目標に変わります。
その為、歯髄腔内に土台を立てて歯を全体的に覆う被せ物を付けます。
 

上記の通り、歯の神経を抜く作業が必要になることが今後出てくるかもしれません。
そのような時この記事が役立てば幸いです🍀