口臭の原因は?

口臭の原因

 口臭の原因は口臭研究学会によって5つに分類されています。

 1.真性口臭症(生理的口臭)...22% 
  口腔清掃不良のために蓄積した舌苔やプラークに由来

 2.真性口臭症(歯周病等由来) ...45%
  歯周病、重度の虫歯、唾液腺の機能低下などに由来

 3.真性口臭症(全身疾患由来)...1%
  肝臓疾患などに由来

 4.仮性口臭症  ...29%
  自分に口臭があると思い込む精神的なもの

 5.口臭恐怖症  ...3%
  真性口臭症・仮性口臭症に対する治療では訴えの改善が期待できないもの

 実際に口臭があるものは真性口臭症と呼ばれ、他人が明らかに不快なにおいを感じるものです。
 口腔に原因がある口臭は生理的口臭と病的口臭です。

 口臭があるからと言って、すべて歯周病によるものではありません。
 生理的口臭は、口腔清掃不良のために蓄積した舌苔やバイオフィルムに由来するものです。

 病的口臭は、主に歯周病、虫歯、唾液の分泌量低下などによるものです。
 

口臭の原因物質

 口臭の原因物質の主体は、揮発性硫黄化合物と呼ばれる
 「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」の3つです。

 硫化水素は多くの細菌種が産生し、生理的口臭の原因物質となっています。

 一方メチルメルカプタンは主として歯周病菌から産生されるため、歯周病に特徴的な口臭成分です。

 ジメチルサルファイドによる口臭は、肝臓疾患などの全身疾患由来の場合があります。

 これらの揮発性硫黄化合物は特有のにおいを発します。
 また、この臭いは嗅覚を麻痺させる作用もあり、本人はにおいを強く感じていないと考えられています。

 

実際に口臭はない仮性口臭症

 学校、職場、地域社会などで人間関係の不調和に悩み、その原因が自身の口臭であると
 思う方も増えています。

 このような方が訴える口臭の場合、実際に口臭はなく、精神的な思い込みによる
 仮性口臭症・口臭恐怖症が少なくありません。